こんばんは!足湯カフェどん浴です。
明日17日にどん浴は無料トークイベントの最終日です!
工事前のどん浴に来られるチャンス(?)もあとわずか…お時間ある方はぜひお越しください(詳しくはコチラ)。
さて!今回は9月8日に開催されたトークイベント「性別が性に合わない〜曖昧なジェンダーの居場所探し」のレポ&出演者様からの応援メッセージをお届けいたします!
ご出演いただいたのはこのお三方です!
丸山しげさん
福岡県生まれ。「多様性を対話する。lag(ラグ)」代表。 大学院でジェンダーを専攻した後、コンサルティング企業、財団勤務 を経て妊娠をきっかけに性別違和に気づき、さまざまな人との出会い を通じて小さい頃から止めてきた感情や感覚を少しずつ取り戻す。 おとなも、こどもも、自分の「生」と「性」を大切に、自然体で生き られる社会になることを願い、lag(ラグ)という団体を運営。企業 や子育て世代の方むけに多様な性のあり方について伝える講座やワー クショップ、性・ジェンダー・セクシュアリティについて対話する交 流会などを開催。性自認はⅩジェンダー、4歳の息子を子育て中。
藤原和希(ふじわら かずき)さん
Xジェンダーのための会員制サークルlabel X(ラベル エックス)の代表(当事者;MTX)。会員約120名(2018年7月現在)、スタッフ約10名。講演会やオフ会などを中心に活動し、2018年はGID学会第20回研究大会・総会に登壇。ときおりメディア出演。普段は理系の会社員。
吉野和保(よしのかずほ)さん
テレビディレクター。ひきこもりやNEETなど生きづらさを抱える人を数多く取材。フジテレビ「ザ・ノンフィクション 27年ぶりの運動靴」(ATP賞奨励賞受賞)など。 今年5月には、NHK Eテレ「ハートネットTV あいまいな性別違和」で自身の「子供がほしい、だけど女じゃないから踏み出せない」という表現しずらい性別違和を起点に性別違和とはなにか?を探る番組を放送。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
夏の薫りがする土曜日の昼下がり。
ぱっと見渡すと、いわゆる‘男‘に見える人、‘女‘に見える人で会場はいっぱい。
でもここでは性別なんて関係ない。
たくさんの人たちに包まれた会場で、3人のゲストを招いてトークイベントが始まった。
参加者に渡された1枚の紙とペンに、「性別違和やジェンダー関連で嫌だと感じたこと」を書いてもらう、参加型の試み。
ゲストは3人。
妊娠をきっかけに性別違和を感じた一児の親、丸山しげさん。
親子向けに多様な性を伝える、話す、聴く活動もされている。
Xジェンダー当事者のサークルの代表を務める、和希さん。
地方の当事者も参加しやすくオンラインでの交流も盛ん。
制作会社でディレクターとして働く、吉野さん。
しげさんを取材することで、長年の性別違和が腑に落ちた。
男でも女でもない、そもそも性別を決めたくない...
ゲストの自己紹介の傍ら、参加者は紙に各々の想いを託していく。
そもそも性別とはなんなのか。
He She Theyの中で、自分は他者から何と呼ばれたいか。
何をもって「女が好き、男が好き」と捉えるのか。
性への違和感、社会的・文化的な性への違和感...
幼いころから、「女性が好き」な気持ちを抑え込んできたしげさんはこう語った。
吐きそうになりながら、「女性として」頑張って、「女性にみえるように」生きてきたと。
参加者の熱い思いが詰まった紙を手にさらにトークは情熱的になってきた。
その中でタイムリーな話題が出た。
例えば災害が起きた時、同姓カップルは面会が中々できない可能性があるとのこと。
ではそんな時、Xジェンダーはどうしたらいいのか?
そもそも性別欄のないパートナーシップ条例があってもいいのではないか?
また履歴書の性別欄に、どちらでもないがあってもいいのではないか?
イケメン女子と言われることに違和感を感じるよしのさんに対し、しげさんが相談に乗る一場面も。
さらに、当事者からの質問に対し、「自分はどんな時にどんな事を感じるのか」と丁寧に深堀りすことが大事と回答。
ランニングが趣味の吉野さんは、メンズ商品のブルーの多さ・レディース商品のピンクの多さに驚愕することがあるという。
性別違和があろうがなかろうが、男女で分けることに違和感を感じる話はベビー服の話題にまで広がった。
一言で「Xジェンダー」といっても、性指向や性自認も様々。
性別にもいろいろな選択肢があってもいいじゃないか。
性はグラデーション、性は自分で決める。
曖昧だっていいじゃないか。
ゲスト3人のように自分の好きな性で、自分らしく生きる姿に勇気をもらった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
丸山しげさん
足湯カフェ「どん浴」さんにいる時間、森林浴をしているような気持ちになりました。
自然体でいられる素敵な時間をありがとうございました!
LGBTQIX... 所属しているカテゴリがあっても、なくても、ゆるやかで居心地よく、息が吸える感覚を覚えるような、とても素敵な場所だと感じます。
「どん浴」におとずれる誰もが幸せを感じられる居場所になりますように。
心より応援しております!!
藤原和希さん
どん浴のコンセプトが素晴らしいのは言うまでもないです。
そしてトークイベントに出演して分かったのが、どん浴の最大の魅力は運営している素敵な方々だという事です!
そんなどん浴が素敵な場所であることに間違いはなく、そこに集まる人々も魅力的であるに違いないでしょう。
その魅力的な人達に、どん浴が貪欲に愛されることを願っています。
吉野和保さん
どん浴は、カオスなところだなーと感じています。
カオス、混沌は基本良くない意味では使われ、オーダー、秩序は基本良い意味で使われている気がします。
でも、秩序に入れない人や、秩序に疲れた人に、カオスは大切だし、癒しにもなるし、結局不可欠なのかなとも。
とはいえ、カオスな場所を維持、提供するのはすごく大変なはずだろうけれど…なぜだろう?
どん浴のオーナーも、店長も、ゆるっと、ふわっと、なんとなーく。
カオスをカオスのまんま、ごちゃ混ぜにする妙な力を持っている気がしてならないのです。
ということで、
「カオスを死守する」。
そんな秩序がある場所になってくれることを、私はこっそり期待しています。
しげさん、和希さん、吉野さん、ありがとうございました!