連日のご支援ありがとうございます。
今回は、私のアトリエがある長者町7・8・9丁目町内のことを書きます。
長者町7・8・9丁目町内は、黄金町から大岡川を挟んだ対岸側にある繁華街です。
近年は治安の悪いイメージもありますが、横浜市の中心地を埋め立てた吉田勘兵衛さんのご子息の会社「吉田興産株式会社」さんや、横浜の銘菓を製造している「三陽物産株式会社」さんなど大手の会社もあり、「菓匠しげた」さんや洋食屋の「すいれんさん」など、老舗もたくさんある魅力的なまちです。
まちの問題として特に困っていることは、ゴミ問題と、夜になるとまちの中に立ち始める違法な客引きの問題です。
外国人中心の客引きが町中に立つことで、このまちを避けて通る方も少なくなく、やはりここも黄金町と同じように「立ち入ってはならない。」と言われてきた地域です。
まちの中には誠実に商売をされている方もたくさんいらっしゃるので、客引きが立っていることで、まちに人が流れにくくなっていることは深刻な問題です。
また、客引きはずっと外に立っているため、食べたもの、飲んだものを散らかしたまま帰ってしまうということもあります。
私は、アトリエの物件を探す際、長者町9丁目にある現在の場所を拠点として利用することになりました。
その中で、まちが危険なので十分に気をつけるようにということでしたので、町内会に入り、情報共有しながら活動することになりました。
その中で、私は、横浜市から地域で行うアートプロジェクトのための助成金を活用して、四年にわたり、まちを舞台にしたイベントを開催しました。
仲間のアーティストたちと健全かつ個性的なお店や場所を浮かび上がらせることによって、まちのイメージアップをはかったのです。
それが結果的に町内からも評価され、一緒に問題を解決していくような形につながっています。
現在はまちのMAPづくりやホームページ制作のコーディネイトが進行中です。
私が作った「ちょうぷくちゃん」というキャラクターのステッカーを任意でお店にはっていただき、町内会に所属している安全、安心なお店であるという印にしていただいています。
まちの中にも、らくがきをされたり壊されたりしていた掲示板やビルの壁面などに私の絵が点在しています。
昨年は、「長者町小唄」という町内会長が作詞した歌をモチーフにアイドルオーディションを開催し、音楽家の大谷能生さんのプロデュースで、地域イベントでパフォーマンスしていただきました。
また、写真家の石下理栄さん、コスチュームデザイナーの川下美由希さんと私自身が扮した架空のキャラクターがお花いっぱいにするというコンセプトで、まちの中で堅実に働いている女性たちをお花に見立て、お花をプレゼントしながら、インタビューをするというアートプロジェクトを行いました。
まちのために何かしているというよりも、度量の大きい町内にいろんな実験的なことを試させていただいているという感じです。
問題が多い地域ですが、やりがいを持って関わらせていただいています。
※一部、誤解を生じるかもしれない文面があるという指摘があり、一部訂正しました。
本を出版するにあたり、一語一句気をつけなければならない地域に関わっていますが、
私自身は、その地域で触れ合っているまちの住人から得られたことを中心に本にしたいと思っています。