今回は、6,000円のご支援をくださった方にお送りするリターンについて、ご紹介いたします。
調布市文化会館たづくりで開催される「月と森の記憶」コンサートは、3月20日の1日だけとなります。そのため、どうしても当日ご来場いただけない方が多くいらしゃいます。
私たちが「月と森の記憶」をご覧いただきたいと思っている方……。それは、「いのちと向き合っている方」です。大切な存在との別れ、新たないのちの誕生、障がい、病気など、人生とは何かと考え、日々がんばっていらっしゃる方です……。そして、その中でも特にご覧いただきたいのは、2014年12月に出会った、Aさんとそのお母さんです。
田川は、「出会い(生)」と「別れ(死)」をテーマにした自身の作品集『月と猫』を2014年5月に出版しましたが、「本当に必要としてくださる方に、どうしたらお渡しできるのか」ということに悩んでおりました。書店に『月と猫』を並べればそれで終わり、というわけにはいかなかったからです。「自分の大切にしている場所に置いていただきたい」と、一店一店足を運び、田川の思いにお取り扱いくださるお店は少しずつ増えていきました。そうした中、静岡県立こども病院図書室司書の塚田薫代さんとの出会いがありました。
塚田さんは、静岡県立こども病院での展覧会を勧めてくださり、2014年12月、「作品集『月と猫』原画展」が実現しました。作品を展示した場所は、お見舞いに来られる方や医療従事者の方が必ず通られる場所にあり、設置したメッセージ箱にはたくさんのメッセージが寄せられました。しかし、展覧会がご好評をいただくにつれ、「見に行きたいけれど病室から出られない」という声もいただくようになったのです。展覧会最終日、撤収作業を終えた田川は、塚田さんと病院のご配慮により、ある病気を抱えられたAさんと、そのお母さんにお会いしました。
最初は緊張された面持ちで、言葉少なげに語られていましたが、少しずつ和やかな雰囲気となり、絵を描くことが好きなことをAさんは笑顔で話してくれました。その時、田川は「本当に必要としてくださる方にお渡しすることができた」と心からよろこびを感じたそうです。
今回の公演は、冒頭にもお伝えしたとおり、ご来場いただけない方が多くいらっしゃいます。Aさんも、静岡から調布まで足を運ぶのは難しいのです……。
Aさんの笑顔を思い出すたびに、どうしても「月と森の記憶」公演を映像として記録に残したい!しかし、映像記録を残すための費用が足りないのです。そこで、今回クラウドファンディングに挑戦することになりました。
6,000円をご支援くださった方には、この映像記録をDVDとしてお届けいたします。
皆さまのご支援を、何卒よろしくお願いいたします。