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世界に挑み続ける戸取大樹、欧州遠征へ!

フランスのローラースケート事情

フランスのローラースケート事情について

今はフランスのデスーザファミリーにお世話になっているのですが、先日書いた通りスケートエリート一家です。

で、フランスのスケートですが(特にスピードスケート)、学校があります。スポーツ専門学校みたいなところで、いろんな種目のアスリートの卵が集まってくる学校に「ローラースケート学科」があるわけです。
ボルドー、リヨンとあともう一つ、そして新たにもう一カ所出来るそうで、フランス全土から実績のある選手が集まって来て、勉強しながら午後は練習という生活をしています。
基礎のフォームから道具選び、レースでの戦術、メンタルトレーニング、トレーニングの管理などなど、スケートに関するすべてが体系立てられ、教科書に沿って学んでいきます。
講師は名だたる世界チャンピオン、そこから生まれるチャンピオンの卵たち、という歴史がもうずっと繰り返されてきています。

一方で、フランス代表の大変さも先日の大会でかいま見た気がします。

勝つことを義務づけられているのは当然。レースの勝ち方にも注文があり、エースとアシストの役割もがっちりしています。
これだけのことに取り組む選手に対して、周囲の関係者や観客も真剣に見ています。
選手一人一人のバックグラウンドを皆よく知っているし、選手の特徴や、将来への期待も共有しています。

ヨーロッパに来ていつも感じるのは、選手や市民のスポーツの捉え方です。
僕はヨーロッパの方が好きです。

日本での一般のスポーツ感覚は、「体育」と「レクリエーション」だなと。
「体育」は「武道」の延長にあります。武道には大変な修行が必要で、苦しんだ先に見えてくる何かを会得するもの、みたいな。
それともう一つはもう完全な「遊び」。
とくにローラースケートは「遊び」に見られることが多いです。

両極端に分かれてしまって、「ものすごいことをやっている人」と「よくわからないことをやっている人」になっているなと。

こちらではスポーツは、文化の一つだと感じます。
そしてスポーツは、「遊び」や「楽しみ」から派生し、突き詰めたものだと。

それがおもしろおかしく見えることでも、何事であれ極めた物事に対してとても敬意を払うのがヨーロッパの風土なのかなと感じます。
やっている選手はもちろん真剣だし、負ければ泣くほど悔しがります。でも楽しみを忘れない。
その一方でスポーツはレベルに関係なく誰もが気軽に取り組めるものだと思っていると感じます。おじいさんになってから始める人も多いし、「初心者だから」「まだ下手だから」となにかに遠慮することもない。

肩肘張らない取り組み方がとてもいいなと思っています。ビギナーから上級者のなだらかな連続した曲線の先に世界への扉がある。そんなイメージです。みんなつながってる。

ちょっとまとまらない文章ですが、ヨーロッパにて思うところです。

(いずれちゃんと考えをまとめたいと思っています。)

8月25日

2014/08/27 04:40