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100年に及ぶLGBTの権利回復の運動の歴史を解説した
『Gay & Lesbian History for Kids』を翻訳出版して、
全国の学校や図書館に届けたい!

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おかげさまでプロジェクト達成し、期限がきましたので募集を終了しました。みなさまからのご支援心より感謝申し上げます。
『LGBTヒストリーブック(原題:Gay & Lesbian History for Kids)』 は、サウザンブックスのECショップ、全国書店、Amazon等で発売中。

書名:LGBTヒストリーブック 絶対に諦めなかった人々の100年の闘い
著:ジェローム・ポーレン
訳:北丸雄二
発行国:アメリカ
発行年:2019年12月
ジャンル:ノンフィクション・歴史 仕様:B5判/192ページ
ISBN:978-4-909125-18-7

活動報告のページでも本の制作の様子をお知らせしますので、合わせてごらんください。

 

 


LGBTの権利回復の運動が世界中に広まるきっかけとなった、
ストーンウォールの反乱から今年で50年。
その歴史を振り返り、多様性豊かな未来につなげていきたい!

本書『Gay & Lesbian History for Kids(子どものためのゲイとレズビアンの歴史_LGBTの権利回復を求めた100年の苦闘)は、その副題通り、1世紀という長期にわたるLGBTの権利回復に向けた運動の歴史を、子どもから大人までがわかりやすく学べるように解説した1冊です。

読み応え充分のテキストだけでなく、貴重な図版を豊富に使用した解説ページは、大人も満足する内容になっています。 1950年代のラベンダー・スケア(ゲイ狩り)、ストーンウォールの反乱、 AIDS危機。 公民権運動の異端児で、最初のゲイの権利団体を組織したマグヌス・ヒルシュフェルト レズビアンの社交クラブだった「ビリティスの娘たち」という団体を、強力な運動団体に変えたフィリス・ライオンとデル・マーティン 有名なアメリカ最初のトランスジェンダーであるクリスティーン・ジョーゲンセン そしてサンフランシスコの最初の公選市会議員ハーヴェイ・ミルクについて等も学べるようになっています。 さらに、歴史上のLGBTたち、フォン・スチューベン将軍、アラン・チューリング、ジェイン・アダムス、ベイヤード・ラスティン、その他の人々もとりあげています。
そして歴史の最後を飾るのは、同性婚を可能にした最高裁の判決です。

LGTBの歴史を解説した類まれにみる名著の翻訳出版をめざすプロジェクト、ぜひご参加ください!






<目次>
1. A Brief History to 1900
2. The Birth of a Movement,1900-1930s
3. In the Shadow,1940s-1950s
4. Out of the Closets,1960s
5. Into the Streets,1970s
6. AIDS and a Conservative Backlash,1980s
7. Things Get Better,2000-Present


日本語版の翻訳を手がけるのは北丸雄二

北丸雄二
中日新聞(東京新聞)ニューヨーク支局長を経て1996年からフリージャーナリストに。長年に渡ってNYから米政治・文化などの他、LGBTQ+の情報を日本に向けて発信。2018年から拠点を日本に移して活動。
http://www.kitamaruyuji.com/
 


 

書名:Gay & Lesbian History for Kids
著:Jerome Pohlen
発行国:アメリカ
発行年:2015年
ジャンル:ノンフィクション・歴史
ISBN:978-1613730829

著者:Jerome Pohlen(ジェローム・ポーレン)

独立系出版社シカゴレビュー出版の編集長。人権運動としてのLGBT運動の子供向けの本がないことに気が付いたため、本書を執筆。小学校の理科の先生だった経験もあり、子供向けのわかりやすい科学書『アインシュタインと相対性理論』(丸善出版)は、日本でも翻訳出版されている。また、『アメリカの奇人』シリーズを手掛けた旅行ライターとしても有名。

『Gay & Lesbian History for Kids』出版社のサイト
 


プロジェクト発起団体は「プライドハウス東京」

「プライドハウス東京」は、セクターを超えた団体・個人・企業が連帯し、2020年東京オリンピック・パラリンピックが開催されるタイミングを契機と捉え、LGBTなどのセクシュアル・マイノリティ(以下、LGBT)に関する情報発信を行う、期間限定のホスピタリティ施設を設置し、多様性に関する様々なイベントやコンテンツの提供を目指すコンソーシアム。
LGBTのアスリートや、その家族や友人、そして観戦者や地元の参加者が、自分らしく、多様性をテーマとした大会を楽しめるように活動するとともに、2020年のレガシーとして、次世代のLGBTの若者が安心して集える、常設の居場所づくりに取り組んでいます。


「プライドハウス東京」
代表:松中 権(認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ代表)
http://pridehouse.jp/

 


セクシュアル・マイノリティが、
誇り高く生きていくための世界の本を出版するシリーズ、
サウザンブックスのPRIDE叢書(そうしょ)。

 

LGBTとアライ、差別を許さないすべての人が一つになる総力戦
PRIDE叢書編集主幹:宇田川しい

 


PRIDE叢書はLGBT がプライドを持って生きて行くための書籍をクラウドファンディングで出版していくシリーズとして一昨年、誕生しました。

 1冊目の『ぼくを燃やす炎』はゲイであるためにいじめられてる少年がサヴァイブする姿を描いたYA小説。2冊目はママ2人と、子どもたち3人の家庭を描いた絵本『ふたりママの家で』でした。そして今、この企画と同時に進められているのが、『The Miseducation of Cameron Post(仮・ミスエデュケーション)』。こちらはコンバージョンセラピーを扱ったYA小説です。

これら3冊はフィクションです。PRIDE叢書では、フィクションが持つ力、生きづらさを抱える人たちを勇気づける力を重要だと考えてきました。

しかし、本企画『Gay & Lesbian History for Kids(仮・子どものためのゲイとレズビアンの歴史_LGBTの権利回復を求めた100年の苦闘)』はLGBTムーブメントの歴史を綴ったノンフィクションです。

この本の存在はPRIDE叢書発足当時から編集部では話題になっていました。こういった解説書は必要だというのがみんなの一致した意見でした。しかし、本書のクラウドファンディングを行うことには躊躇いがあったのです。その理由の1つは、前述の通り、小説や絵本などフィクションによって、理論では届かないところにリーチすることを考えていたからです。

そして、もう1つ、こちらのほうがより大きな理由でしたが、果たしてこのような“お勉強のための本”が広く受け入れられるだろうか、という迷いでした。for Kidsと原題にはあるものの、正直、子どもには少し難しいのではないかと思えるくらい内容が充実し、おとなにとっても勉強になる本です。小説や絵本のように誰もが手に取りやすい本ではない歴史書のクラウドファンディングが成立するかどうかについて、はっきり言えば弱気になっていたのです。

そうして、この本を頭の片隅におきながらも、2冊目のクラウドファンディングを終え、制作にかかっていたころに起きたのが『新調45』誌上における自民党、杉田水脈議員による差別発言事件でした。LGBTには生産性がないという言葉。さらにはLGBTの子どもの自殺率が高いという話を笑いながらする過去の動画なども掘り起こされたことで、LGBT当事者はもちろん非当事者にも怒りが広がり、当然のようにデモが行われることになりました。

今にいたるも杉田議員はきちんとした謝罪も説明もしておらず、問題は続いています。

さて問題の差別発言はショッキングなものでしたが、私がそれと同じくらいショックだったのは、その後に続く議論の中で一部の当事者から出てきた反応でした。

それは、“デモをすると LGBTが怖い人たちだと思われる”、“政治色が付くとLGBTムーブメントに参加しにくくなる”といったデモや怒りの表明に対する拒否反応です。そして派生した議論の中から、“レズビアンもゲイもバイセクシュアルもトランスジェンダーも、すべて違う事情があるのだからLGBTと一括りにすることは出来ない”という、以前からある手垢のついた言説も蒸し返されました。

このような考えは、すべてLGBTムーブメントの歴史に無知であることから生じる誤解です。

LGBTムーブメントは初めから政治的なものであり、時に怒りを可視化することで効果を上げてきました。またLGBTとはそのような運動の歴史の中で生まれてきた連帯を意味する概念なのです。

LGBT当事者自身がLGBTの歴史を知らない。これは本当に憂うべき事態です。私たち当事者も、そしてアライも、LGBTが戦ってきた歴史を知らなければ差別主義者を退けることは不可能です。

おりしも、昨日(4月16日)、統一地方選挙の自民党候補者を応援するために高円寺駅前に来た杉田議員は、街頭から上がる差別発言に抗議する声に対して「差別発言はしていないから謝罪しない」と言い放ちました。ヘイトの上塗りともいえるこの言動にますます怒りの声は大きくなっています。

このように差別主義者が跋扈する背景には、今の日本全体の人権意識の低さがあるのかもしれません。LGBTムーブメントは人権を訴え、差別の是正を求めてきました。そのような歴史を知ることで、いま、私たちがどう考え、動くべきなのかを知ることが出来るはずです。そしてLGBT当事者に限らず多くの人にこの本を読んでもらうことで、日本という国全体の人権意識を底上げすることが出来ると私たちは考え、『Gay & Lesbian History for Kids』の翻訳出版を決意したのです。

この難しい挑戦を成功させるために、発起人は多くの団体や企業が連帯する「プライドハウス東京」にお願いすることにしました。

これはいわばLGBTとアライ、そして差別を許さないすべての人たちが心を一つにする総力戦です。
『Gay & Lesbian History for Kids』の翻訳出版は、それ自体が日本におけるLGBTムーブメントの歴史の1ページになるはずです。

ぜひ、あなたも共に戦ってください。


PRIDE叢書 編集主幹:宇田川しい

ライター、編集者。ゲイ・アクティビスト。セクシュアル・マイノリティをテーマにした雑誌『Over』編集長。90年代のゲイブーム時代からゲイであることをカミングアウトしライターとして主にストレート向けのメディアで活動。近年ではハフポストジャパンなどでセクシュアル・マイノリティのリアルな姿や、社会における問題を伝える記事を執筆している。

https://www.overmagazine.net/

 


サウザンブックスと支援金の使途について

サウザンブックスは、言葉や文化の壁を越え、読者の心に響く1冊をクラウドファンディングを活用して翻訳出版しています。クラウドファンディングを活用する理由の1つには、翻訳出版には、原書の版権取得費用や出版エージェント手数料などが必要で、日本語の本を出版するよりも制作費がかかり、そのため、売れ筋のタイトル以外は発行しにくいという状況があるためです。このプロジェクトの支援金については、「版権購入費」「出版エージェント費用」「翻訳費」「編集・デザイン・DTP費」「印刷・製本費」「発送・流通費」など、本の制作からお届けにかかる費用に使用させていただきます。
また、このプロジェクトは、企業・団体のみなさまからも参加いただく予定です。それを考慮した上での目標金額や支援コースの価格設定となっております。

http://thousandsofbooks.jp

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