昭和を生きた映画館を舞台に。写真家・藤里一郎の写真集
『昭和映画館の香りと美』制作プロジェクト!

石巻パール劇場へ行って参りました。

石巻。いわずもがな、震災で被災した街。

なんとしても復興しなければ。そんな思いで立ち上がった

パール劇場の館主。御年80歳はゆうに越えて居るであろう、大先輩。

本当にキュートで、可愛い館主さん。マラソンが趣味の様で世界のマラソンに

出ている猛者。そりゃ、映写室へ向かう急な階段もなんのその、なはず。

「津波は250センチの所まで来て、劇場はプールみたいだったよ」

と、あっけらかんと話してくれる。人としての強さを目の当たりにした。

そして、あっけらかんとした強い気持ちで再建して、二つあった劇場の小さな方だけを残した館主。

デジタル上映にも対応すべく、プロジェクターも導入したり。

「まぁ、ちょっとプロジェクターは寂しいけど、楽させてもらっちゃってるよ」と。フィルム上映のあの手間を考えると寂しくはある様だが、それ以上に今、娯楽として提供できている方が、うんと幸せなんだろう。館主の絶え間ない笑顔が物語っている。

パール劇場での作品の一部を公開しますね。

どれが写真集に入るのか、まったく別になるのか、乞うご期待です。

そして昨晩、クラウドファンディング真っ最中に撮影敢行した、「宇都宮オークラ劇場」の閉館が決まった。8月29日を持って閉館になるそうだ・・・。なくなりつつあるピンク映画館。なくなる前に写真を残したい。そんな一心で皆様から支援をいただき、現在進行中。その真っ最中に閉館という事態。本当に撮って置いて良かった。もっと撮っておかないといけない劇場もありそうではあるが、支援額も限りがあります。やはり、文化の一つが消えていくのは、憤りすら覚えます。

2014/08/01 22:22