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【イベントレポート】自分のストーリーを生きる4人の対談 〜試行錯誤しながら見つけた道〜

「夢を実際に形にして成功している人は、日々どんな風に生きているのだろう?」

「自らプロジェクトを起案したり、会社を興したりしている人の頭の中をのぞいてみたい」

今回は、現在クラウドファンディングに挑戦中の4名の方をゲストに招き、二子玉川 蔦屋家電でトークライブが行われた。

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起業して新しいシステムを世の中に提案したり、アメリカで自分のファッションブランドを立ち上げたりと、まさに夢を形にするために現在進行形で奮闘している最中の4名の方が、実際に夢を行動に移した時の思いや、成功や挫折の体験、言葉の通じない海外でのコミュニケーションのコツなど、自身が体験した出来事を通して、それぞれの思いを語ってくれた。

 

藤本真衣さん

株式会社グラコネの代表取締役、ビットコイン・モナコイン取引所Zaifの広報、いいね!JAPANのリアライザーを務める。現在、ビットコインの寄付サイト「KIZUNA」を作るためにクラウドファンディングに挑戦中。

 

●山瀬加奈さん

「お互いの視野が広がるような教育」を提供するために様々な活動に関わる。中学、高校の教員免許所持。小学校の教員免許も取得中。現在クラウドファンディングを実施中の小松サマースクール(※アメリカの大学生達を招いて、全国から集まった日本の高校生がアメリカの大学生たちと1週間一緒に過ごすというサマースクール)のプロジェクトにも携わる。

 

ステファニー・ユさん

香港出身。アメリカの大学を卒業後来日し、日本で英語の講師として勤務。香港やシンガポールでベストセラーになっている、生まれつき両手両足が無い障害を持った人の絵本「Give me a hug」を日本語訳して日本人に届けるためにクラウドファンディングに挑戦中。

 

鵜沼 泰さん

ニューヨークのブルックリンにて、アパレルショップ「Rugged Road」を経営。日米で路面店を出すことを目指しクラウドファンディングに挑戦中。

 

 

実際の取り組みは?

−−− 具体的にはどんなプロジェクトなんですか?

藤本 真衣さん(以下、藤本):私は、インターネット上のお金「ビットコイン」を使って、海外にできるだけ手数料なく、1円でも多くお金を届けるというプロジェクトを立ち上げました。

海外送金だと、10万円送ろうとして6500円くらい手数料がかかってしまったりするものなんですが、ビットコインだと20円くらいの手数料で送金が可能なんですね。

実際それを慈善活動として用いれば、恵まれない地域に栄養食を200食ほど届けることも可能なんです。なのでその差額を用いてテクノロジーをハートフルに使っていくような活動ができればと思っています。

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ビットコインとは簡単に言うと、QRコードをかざして、アメリカに10秒くらいでも送金が可能なインターネット上で使用できるお金です。アメリカだと、スターバックスやマイクロソフトなど、有名企業でも決済手段として導入されているようなお金なんですね。

 

山瀬 加奈さん(以下、山瀬):私は、小松サマースクールという、高校生向けのサマースクールを運営しています。

小松サマースクールは、日米の大学生によってすべて企画・運営されていて、アメリカの大学生達を招いて、全国から集まった日本の高校生がアメリカの大学生たちと1週間一緒に過ごすというサマースクールです。

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彼らにはアメリカの大学で学んでいることを英語で授業してもらうんですが、数学のセミナーなどもあるし、すごく漫画が好きな人がいたら漫画の授業だったり、パブリックスピーキング(有名なスピーチを話せるようになるための授業)のセミナーなど、英語であるという以外は科目にとらわれない授業をしてもらっています。英語の授業についてこれない高校生もいるので、間に入ってサポートするバイリンガルの大学生のリーダーたちも数人来てもらったりもしています。

 

ハウスリーダーの大学生:セミナーだけではなく、フォーラム(講演会)や小松市の市内を探検するプログラムや、ワークショップなど、普段の高校生活では触れられない国際的な環境でインスパイアを受けられるような運営をしています。

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山瀬:サマースクールが終わった後に、「やっぱりアメリカの大学に行きたい」と一気にルートを変えて進学する高校生もいたりするんですよね。

 

ステファニー・ユさん(以下、ステファニー):私は英語の非常勤の講師として、幼稚園生から高校3年生まで教えています。日本にはけっこう長く住んでいるのですが、自分の2人の子供のために良い絵本を探すのが大好きなんですが、英語から日本語に翻訳されている絵本はまだまだ少ないなぁと感じています。学校で英語教材としても絵本を使っていて、香港やシンガポールでベストセラーになっている「Give me a hug」という絵本があるんですが、それを日本の皆さんにもぜひご紹介したいと思っています。

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全世界で翻訳されているのに、どうして日本語だけないの?と思って、クラウドファンディングで集めたお金で日本語版の「Give me a hug」を出版したいと思っているので、ぜひよろしくお願いいたします。

 

鵜沼 泰さん(以下、鵜沼):普段はNYのブルックリンで服屋を運営しており、ビンテージ服とオリジナルのアクセサリーの制作をメインにやっています。他に2人社員がいて3人でやっているのですが、3人とも「いいものとは何か」ということを追求していこうという思いで活動しています。

流行りすたりに流されていくものではなく、常に人を魅了するかっこいいものは何か?というこだわりを持って、洋服屋、そして生き方やライフスタイルを提示する場所を造っていきたいと思っていて。

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NYという場所の力も借りつつ、日本にさらにいいものを広げていきたいという想いで実際に会社もやっていて活動もしているのですが、今回は大きな第一歩となる資金集めということでクラウドファンディングに参加させていただいています。社員3人ともテイストが違うんですが、買い付けは基本的にはNYなどから時にはカナダまで行ったり、ちょっと古い町並みの残るような場所で、古くてもまだまだ使える、かっこいいと思うものをみつけたりしています。

 

なぜやろうと思ったの?

−−− そもそもはじめたきっかけは何だったんですか?

鵜沼:僕はアメリカの大学に行く前にその学校の日本キャンパスで勉強していて、その時にシルバーアクセサリーのお店で働いていた関係で洋服屋さんと知り合ったりと、そこでのつながりが広がっていったんですね。

それでかっこいいお店に人が集まって、好きな物が同じモノ同士がが話したり集まったりできるという、ただ洋服を買いに来るだけではない場所を僕も造れたらいいなぁと思ったんです。その後アメリカに渡ったんですが、アメリカの大学を卒業した後に1年間だけアメリカで働いていいですよという証明(ソーシャルセキュリティナンバー)をもらえる制度があって、これはチャンスだなと思って。

もともと専攻が洋服とは関係なかったし、洋服関係の就職が難しかったというのもあって、ならば自分で始めようと思い、その時仲が良かった友達を誘って会社を始めました。そのうちの一人はその時日本の企業で就職の内定が決まっていたんですが、(笑)口説き落としてNYに来てもらい会社を立てました。

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−−− アメリカで起業するというのは、不安はなかったですか?

鵜沼:不安はありました。

弁護士費用がそもそも大変で、その費用を浮かせるために法律のわかるアカウンタント(会計士)に頼んで安く済ませたりとか。あと最初の段階では販売するスペースもあまり準備できていなかったので、商品を増やしていく段階でもどのくらい売り上げが出るのかも、アメリカで自分たちの商品が受けるのかも全くわからなかったし、不安でした。でも他の2人に不安を見せるわけにいかなかったので、強がりではないですがかなりムリヤリ引っ張って軌道にギリギリ乗っかったという感じですね。

 

−−− ステファニーさんは初めて日本に来られた時は、異文化での苦労もあったかと思うのですが。

ステファニー:私は日本に来たときは日本語があまりしゃべれなかったんですね。

日本語は実際に使う段階では「食べますか?」「食べる?」などいろんな表現があるので理解できずに大変でしたね。なので、テレビドラマや日本のアニメを見て、言葉と日本の文化をすごく勉強しました。私が日本語訳をして紹介したい絵本の内容は、ニックさんという両手・両足が生まれつき無い障害を持った人の話です。

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ニックさんは子供のころから学校でいじめられたりと大変な中で生活をしていて、自殺を考えたりしたこともあるそうですが、だけど本の内容は暗いものではなくて、メッセージとしては「never give up」というテーマがある絵本です。

「I can play soccer」とニックさんが言っても、みんな「え、どうやって?」と思いますよね。

100回転んでもまた起きる、怖いものなどない、できないと思わずに克服してやってみようかと思わせる、勇気の出る内容の絵本なんです。日本のみなさんにも、ぜひこの絵本を日本語で読んでいただきたいと思って、プロジェクトを立ち上げました。

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−−− 山瀬さんが携わる小松サマースクールはどのようにして始まったんでしょうか。

山瀬:そもそも私が教育にかかわっている理由が、中学と高校が父親の仕事の都合でアメリカで生活をしてたのですが、その時に日本にいたらおそらく気づかなかったであろう日本の文化であったり、英語を学ぶ難しさなどを知ったりと、自分の視野を広げられるような経験をたくさんすることがあったんですね。なので、海外に行かなくても国内でもできる視野を広げることを子供たちに提供したいと思っているんです。

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視野を広げれば広げるほど、選択肢が広がって子供がハッピーな人生を送れるんじゃないかなと思っていて、それで立ち上げたプロジェクトでもある『小松サマースクール』というのは、もともと別の団体のサマースクールを運営しているときに、石川県の小松市のとある主婦の方と出会い、その方が「ぜひうちの地元の高校生にもいろいろな体験をさせてあげたい」ということで直接私にFacebookでメッセージをくれたことがきっかけで始まったプロジェクトです。

ハウスリーダーの大学生:テーマは「世界の大学生による高校生のサマースクール」で、高校の中だけでしか見えない選択肢で進路選択をしがちな日本の高校生だと思うんですが、実はそれ以外にも様々な分野で活躍している人が世界にはたくさんいるんですね。それに触れて、自分が何がしたいのかを考えて、進路選択に生かせるようにしようというコンセプトでやっています。

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−−− 藤本さんの「KIZUNA」が始まったきっかけは?

藤本:私は、最初大学を中退したんですが、その理由は当時やっていたアルバイトで、勉強が本当に苦手な子や、不登校になってしまった子の家庭教師向けのアドバイザーで、その仕事に惚れ込んでしまったんですね。「お姉ちゃんも勉強が苦手なんだよ!」という感じで仲良くなっていって、結果的にその子たちが学校に行けるようになったりと、子供たちの笑顔をたくさん見ることができてすごく嬉しかったんですね。

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それで大学を中退して7年間その会社で仕事をしたんですが、その後別の仕事でも子供とご縁があって、子供と関わる仕事が好きだなぁと思っていたんです。それから「タイムチケット」という、自分の空き時間を売るという最近メディアで話題のサービスがあるんですが、私は「あなたのいいところを探します」というチケットを販売したことがあるんですね。

 

先ほどの不登校の子供たちと関わる仕事をする中で、人の良いところを一瞬で見つけることが得意だと思っていたので販売してみたら、50人くらいの人に買ってもらうことができたんです。なので今回のビットコインのプロジェクトは、団体や会社だけではなく個人で頑張っている人達の良いところをピックアップして、これから立ち上げるウェブサイト「KIZUNA」で紹介したいなと思っています。

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例えば、海外でストリートチルドレンに音楽を教えている友人がいるのですが、生きていくために物を盗んでしまったりする子供たちの環境を改善するために音楽を教えている方で、人を感動させることによってチップを得られるようにという活動なんですね。例えば、それを路上だけではなく「KIZUNA」で演奏をQRコードで読み取ることで再生できれば、日本からでも「この音楽は素敵だな」ということで買ってもらえたりと、支援ではない形で彼らにできることがあると思っているんですね。

「子供」「人のいいところを見つける」「ビットコインで直接送れる」という3つのキーワードは、私が30年生きてきた集大成としてやりたいことなんです。

私は会社をやっているのですが、ビジネスだったら協力してくれる人を見つけることができても、このプロジェクトはお金になるということではないので、一人で作り上げていくことは難しかったのですが、共感してくれる人がいればとても良いなと思って今回チャレンジしました。

 

まだまだたくさんのご自身のストーリーを話してくれた、4名の起案者の皆さん。

 

参加者からも様々な質問が寄せられ、盛りだくさんな内容のトークセッションとなった。今回の4名はそれぞれ全く別のプロジェクトの起案者ながら、話を聴いていくうちに異文化交流の難しさや起案した際の苦労など、登壇者同士が共感しあうような内容が多かったことも印象的だった。

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IMG_4349 のコピー左から、鵜沼さん・藤本さん・ステファニーさん・山瀬さん

 

なお、今回の4名の起案者のプロジェクトは現在も支援者を募集中。

一つでも興味のあるプロジェクトがあれば、ぜひ支援に参加してみてはいかがでしょう?

 

藤本真衣さん

●山瀬加奈さん

ステファニー・ユさん

鵜沼 泰さん